日本ではフローライトの名前で流通していますが、英語表記にそって表わすとフルオライトとなります。フローライトは、緑、青、紫、黄色とさまざまな色が楽しめる鉱物です。その色が縞状にグラデーションを表すフローライトにはひときわ美しいものがあります。立方体または八面体の結晶の形は、鉱物標本としても人気があります。テレビドラマ『VIVANT』では「高純度のフローライト」が話題になりました。
ドラマの中では、半導体の製造に高純度のフローライトが有効に利用できることから、その利権を争う場面がありましたが、フローライトそのものが半導体製造に利用されるのではなく、「高純度フローライト」から化学反応で得られるフッ化水素が半導体製造過程の万能ツールになるのだそうです。
ちなみにフローライトはフッ化カルシウムの天然結晶なので、「高純度フローライト」ということは灰白色になるようです。フローライトの美しい色の発色は、フッ化カルシウム以外の成分によるものということになります。